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・・・・・午前0時25分 <貧血の原因や治療は> ・・・和気 敦さん 虎の門病院血液科医長=東京都港区・・・ (平成21年11月6日(金)朝日新聞から転記) 問:貧血にはどんな種類がありますか。 答:貧血とは血液中の赤血球の量が少ない状態です。赤血球の大きさによって種類が違います。赤血球が異常な大きさになる大球性貧血、逆に小さくなる小球性、大きさは通常の正球性があります。さらに大球性の中にビタミンB12欠乏性や葉酸欠乏性貧血があり、小球性には鉄欠乏性貧血があります。他に赤血球が壊れやすい熔血性貧血、造血幹細胞が減る再生不良性貧血があります。
問:診断は 答;健康診断などの血液検査では、赤血球の数とヘモグロビン量、ヘマトクりット検査値を調べます。赤血球は、酸素を体中に運ぶ働きがあり、ヘモグロビンの量を見ると酸素の」運搬能力がわかります。ヘマトクリット値で血液の濃さがわかります。これらに、年齢や月経があるかなどの状況を加えて診断します。さらに詳しく検査して貯蔵鉄も血清鉄も少ない場合、鉄欠乏性貧血とわかります。
問:原因はなんですか。 答:赤血球を作る材料である、鉄やビタミンが足りないために起こる場合が多いです。食生活や、内蔵からの出血も原因の一つ。女性は婦人科系、男性は消化器系の疾患が多いので、この点も検査しましょう。
問:治療法は。 答:どのタイプの貧血か特定し、合った薬を選びます。鉄欠乏性なら、鉄剤を飲みます。1カ月ぐらいで良くなりますが貯蔵鉄がたまるまで、数か月の治療が必要です。そのほか葉酸やビタミンなど欠乏している成分を補う造血剤があります。
問:再生不良性貧血は、遺伝するのですか。 答;遺伝はまれです。遺伝であれば幼少期にみつかるケースが多いです。貧血幹細胞が減り赤血球や白血球、血小板が作れなくなる難病です。治療には免疫抑制剤を使い、重くなると造血幹細胞の移植をします。 |
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